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本日は三重町秋葉にある祖母嶽神社に伝わる神話のご紹介です、この神社も探すのに苦労しました。。。"r(^_^;)
神社のある場所は、国道326号線沿い、三重総合高校の内山寄りに産婦人科の病院があります、その前です。
見つけた時には「ここだったんだぁ」って思うんですが、色々と手がかりを見つけるのに苦労します(苦笑
三重町大字秋葉宮ノ元にある祖母嶽神社のお話しです。
祖母嶽神社は御霊さまと呼ばれていました。
今から四百十年ほど前、御霊さまは大きな杉の木に囲まれた美しいお宮でした。
ある日のことです。
臼杵の城の御用にするため、御霊さまの杉の木を伐りたいと申し込んできました。
神社をお祀りしている肝煎村の人々は御霊さまに集まって相談をはじめました。
神社の役にたてるためなら致し方がないが、
それ以外のことに用いることには反対だという村人と、
敵から自分たちを守ってくれる城の役に立つというのだから、
伐らせてあげようという村人の二つに分かれて、なかなか意見がまとまりませんでした。
村人たちはお年寄りにどうしたらよいか意見を聞くことにしました。
お年寄りは重い口ぶりでお話しをはじめました。
「御霊さまには、私たちの遠い遠いご先祖をお祀りしている。
私たちの祖父母や父母も御霊さまを敬い、盛んにお祭りもしてきた。
この村に大きな災難もなく、五穀もまあまあ不作なく収穫してきた。
これは御霊さまが肝煎村の人を守ってくれたからだと思っている。
実は、御霊さまの御神体は、ここからはるか遠くにそびえている祖母嶽大明神さまの御分霊だ。
祖先からの言い伝えによると、祖母嶽大明神さまの御正体は大蛇で、
私たちの先祖は、そのうろこ三枚をいただいて帰り、御霊さまとしてお祀りしてきた。
杉の木もこのときに植えたのだという。
ところが、天正のころ、薩摩の国の島津兵が攻め込んできて、
罰当たりなことに御霊さまの御神体を奪ってしまった。
肝煎村の若者たちが御神体を取り戻そうとして手向かいをしたが、
何しろ敵は刀ややりなどを持って手向かいする者を皆殺しにする勢いだった。
だから御神体を取り戻すことはかなわなかった」。
お年寄りの長いお話しが終ったとき、村人たちの意見は、敵を防ぐ城のお役に立つならば、
杉の木を伐らせようとまとまっていました。
いよいよ杉の木を伐る日になりました。
たくさんな木こりが御霊さまに集まってきました。
村人たちも今日がこの杉の木の見納めの日だ。名残りおしいと涙を流す人もいました。
このとき、どこからともなく白鷺が飛んできました。
そして杉の木にとまって鳴きはじめました。
とても悲しい鳴き声です。
まるで杉の木が伐り倒されるのを悲しんでいるようでした。
村人たちが固唾を呑んで見守っている中で、木こりが最初の斧を打ち込みました。
そのときです。
打ち込んだ斧のところから真っ赤な血がほとばしり出ました。
まるで生きている人間の体のようでした。
御霊さまが、自分が斬られたことを教えてくれているに違いない、と村人たちは考えました。
そして恐れ多いことだ。
なにとぞ、お許しください。
このお詫びに杉の木を百本植えますからと御霊さまにお約束しました。
たくさんの木こりが何日もかかって、杉の木を伐り倒しました。
切り株は十三枚の畳を敷くほどの広さであったということです。
この後、肝煎村の人々は御霊さまに約束した通り神社の境内に杉の木百本を植えました。
どうかこの杉の木が大きく育ちますようにと口々に唱えながら。(三重町の神話より)
この神話の中にも島津軍が出てきます、昔の三重郷は島津軍にとことん荒らされたんでしょうね。
今日はここまで、それではご機嫌よう♪